【庭園・庫裡】

 庫裡は明治のはじめ、第四十一代英誉上人の代、柳本町旧織田藩邸の書院を移したもので以来百有余年の長い歴史を持つ。
 なお、回遊式の庭園は、近郷の寺院にその例をみない立派な広い名園として誇ることが出来る。
 この庭園は玄人でなく、第三十八世秀誉上人が設計なさった事でも、めずらしい。この御住職は茶人でも知られていた。庭をかざる岩はすべて上人が旅をなさった時や大和路を歩かれたときに、みつけると、それを寺へ運ばせ、それが思う数になった時、全ての指揮をとって造らせたという。中島になっているのを亀島とよぶ、石で亀の頭や四つ足、尻尾も出来ている。よく説明をきかないとわからないが一見してわかるというより興があるのではないだろうか。

 

 
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